いっしょにやるケンチク問題集 キョリ・スケール体験 建築ワークショップBIRD Theatre 2009 Program “Feel the Scale and Distance” Architectural Workshop, 2009

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模型に触れる、敷地の観察、住宅の設計までを通して、距離やスケールを感じてもらうワークショップを行いました。

例題1 ある大学の中庭に憩いと学びの場を作ろう
まずは模型に慣れてもらうステップ。大きい二つの5階建の校舎の間に中庭があります。その中庭に床面360m2のレクチャーホールを作ります。スケールは1/30です。
まずは、1/30の人になったつもりで模型をのぞいて覗いてみます。
大人も子供も真剣に覗く。
必要な面積をどのように配置するか、建物を置くことでできる外部空間は気持ちいいかな? それぞれ参加者がどういう中庭にしたいかを考えながらレイアウトしてもらいます。こちらの男性は、屋根のある外部を作る、というコンセプト。
できたら、再度のぞいてみます。1/30の人になった気分で模型を覗き込むと、どんな空間が出来ているかよりリアルに感じられます。
例題2 模型を作って敷地を観察
同じく1/30の縮尺で、住宅地の模型をつくります。例題は、NODESIGNで設計した実際の住宅物件。広げているのは3m×3mの敷地周辺の地図。
積み木と段ボールでまわりの建物をつくります
模型ができたら、実際の写真と見比べながら敷地を観察します。
敷地周辺で、好きなところ、好きじゃないところを紙に書いて、それぞれ模型の上においてもらいました。「眺めが良い」「日当たりが良い」「風通しがよさそう」「緑が多い」「建物が無粋」などなど。
敷地の南側に「好きなところ」を書いた黄色いカードが集まっています。青色は「好きじゃないところ」。
敷地観察を踏まえて実際にどのように設計したか説明中。 「好きなところ」「好きじゃないところ」を、どのように設計に取り入れたか、実例をお話しました。
例題3 実際に住宅を設計してみる
敷地模型の中の別の敷地を使って、ひとりひとりが住宅を設計します。設計しやすいように、写真の設計キットを用意しました。左が敷地図面で、右は、家具を配置したリビングや寝室など、緑の丸は植栽です。
左側が道路、敷地の奥の方が広くなっています。
設計キットは、ハサミで切って使います。
”こんな感じはどうかしら?”という感じかな。
ライトをあてて日の当たり方を再現。
30分で設計し、最後にひとりひとりに自分の設計した住宅について発表してもらいます。設計キットにあわせた模型も使って本格的に。
みなさん、短い時間にいろいろな思いをめぐらして設計されていました。ひとつとして同じものがありません。ひとりひとりお話をきいていると、人生観みたいなものが伝わってきて面白い。参加者同士もお互いの発表に真剣に耳を傾けていました。 住宅の設計を通して様々な考えを聞けたのは、とても貴重な体験でした。